寒冷地(冬季)は、コンクリートが固まる速度が遅くなり、枠組の除去などの一連の現場作業が遅れる可能性があります。そのため、温度管理が極めて重要になってきます。特に大量のコンクリートを打設する際、温度変化が大きく作用します。
寒冷地(冬季)の現場では、コンクリートから発生する熱でコンクリート表面とコンクリート内部の温度差を減少させる為や凍結防止の為に、コンクリート打設時に養生マット(シート)でコンクリートを覆っているのをよく見かけます。
(夏場の高温になる現場は、急乾防止の為にシートで覆う事もあります。)
熱電対やロガーなど、様々なシステムでコンクリート温度監視を行いますが、そのほとんどがケーブルで繋がっており、コンクリートからケーブルが突出し、建築現場で損傷が起こらないように保護する必要があります。ケーブルで繋がったセンサーを手作業で設置し、データを回収する作業、撤去作業は、寒い季節には容易なことではありません。
特に、養生マットが使われている場合、そのマットを持ち上げ、温度ケーブルの端を見つけることは非常に時間がかかります。
SmartRock2は、コンクリートにセンサーケーブルごと完全に埋め込むことで、コンクリートの損傷を防ぐことが出来ます。また、その温度データはスマートフォン(iOSとAndroidの両方に対応)の無償ダウンロードできるアプリで記録管理が可能です。そのアプリですぐに、最低・最高温度を表示し、温度変化も取得・分析できます。そしてPDF簡易報告書で、アプリを通して即座に工事関係者に共有することが可能です。
リアルタイムに結果が分かるため、コンクリート温度管理を最適に行え、コストを抑え、関連する現場作業を効率よく運用できます。またSmartRock2は、ASTM C1074に準拠したテスト方式で、コンクリートの内部強度を評価する方式を採用しています。
コンクリート柱の温度を、SmartRock2センサーを使用して監視した例です。このデータを用いて、具体的な硬化温度が指定された温度を下回らないように管理したそうです。Warlyn Construction社のエンジニアはモバイルアプリケーションを使用して、ワイヤレスで温度履歴を監視していました。
カナダオンタリオ州にあるConfederation Line(鉄道路線)の工事にSmartRock2が使用されております。駅の柱脚コンクリートの温度監視に利用されました。3つの異なる深度に設置されました。